夏のリネン、冬のサテン
—— 二十四の生地の使い分け
夏が近づくと CHEUNG CHAN YAP のショールームに「掛けぶとんカバーを冬用に買い足したい」という方が多くなります。同様に、冬の終わりには「リネンのシーツを増やしたい」というご要望。春と秋にご相談はもっと静かで、私たちはこの二十四の生地の中から、寝室と季節とお好みを組み合わせてお選びいただいています。
二十四の生地の由来
ボングベッドルーム家具店 CHEUNG CHAN YAP が常時お取り扱いしている生地は、二十四種類。うちリネンが八種類、綿が四種類、モヘアが二種類、シルクが三種類、サテンが四種類、ベルベットが二種類、混紡が二種類という構成です。滋賀・近江、丹後、京都・西陣、三重・伊勢、長野・飯田——いずれも CHEUNG CHAN YAP と直接契約している国内の織り元で、おおよそ三十〜百年の歴史がある工房がほとんどです。
リネンの得意/不得意
近江産のリネン(MD-01 / MD-02 / MD-04)は、繊維が太く、涼感があります。夏の湿度を吸い、乾くのが早い。シーツ・枕カバーに向く反面、強い摩擦を受ける部位(マットレス側面や壁面)には向きません。マウント数が重なると、毛羽立ちはじめる——。そういう特徴を知ったうえで、夏のベッドリネンとして暮らしに取り入れていただくと、きっと長くご愛用いただける素材です。
サテンの得手/不得手
サテン(ST-04 / ST-05 / ST-07 / ST-08)は、冬の乾いた空気が入る寝室にとてもよく合います。繊維が均一で、毛玉ができにくく、光を柔らかく反射する。ドレッシングが気持ちよく、冬のぱりっとした冷たさが苦手な方にも向きます。ただし、湿気の多い梅雨時には、少しぬるっとした手触りに感じられることも——。そういう時は、敷布を綿に変えると驚くほど快適になります。
三つの織り元での会話
CHEUNG CHAN YAP の生地担当が毎年通っているのは、近江・丹後・三重・京都の四軒の織り元です。各地で「いま手に入る麻の在庫」「染料の調子」「糸の撚りの方向性」について、二時間半〜三時間、膝を突き合わせて話をします。これはカタログではわからないことで、毎年の気候・原料の出来不出来・機屋さんの体調まで含めて、その年ごとの生地の状態を読み解く時間です。
二十四の地図
二十四の生地には、実はある地図があります。涼感/保湿感/光沢/吸水性/摩擦強度の五軸を、私たちなりの感覚で二次元に並べた「生地の地図」。ショールームではこの地図を一枚お渡ししながら、その方の寝室・気候・肌質・暮らしのリズムを一緒に読み取ってご提案します。生地をお選びになるのは、実は「気候を選ぶ」ということ。寝室の湿度、窓の向き、寝具の使い方——。CHEUNG CHAN YAP の二十四の生地は、そういう暮らしの解像度を上げてくれるはずです。
文/川島 美桜 / 撮影 京都・丹後 / 編集 相馬 藍子 / CHEUNG CHAN YAP
二十四の生地を、
手で触りに来ませんか。
CHEUNG CHAN YAP の青山・横浜・神戸・仙台・名古屋・福岡・札幌・京都ショールームには、年間を通して二十四の生地見本をご用意しています。ショールームにて手に取ってご覧いただけます。
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